プロ野球で1番退場宣告を受けたのは誰?星野仙一さんはどうだった?

スポーツにおいて、ルール違反した者に対して直ちに強制的に試合から離脱させる処分を「退場処分」といいます。プロ野球の場合は審判の判定に抗議したり、危険なプレーをした選手などがいると退場宣告や警告試合となります。警告試合とは主に危険なプレーを行った場合に発令されるものです。そこで今回は、プロ野球で1番退場宣告を受けたのは誰か、まとめてみたいと思います!

プロ 野球 退場宣告ランキングベスト3

プロ 野球 退場宣告ランキング1/タフィー・ローズ(14回)

  • ポジション:外野手/指名打者
  • 選手歴:(NPBのみ)
    近鉄バファローズ/大阪近鉄バファローズ (1996-2003)
    読売ジャイアンツ (2004-2005)
    オリックス・バファローズ (2007-2009)

選手として最多退場回数14回を誇るタフィー・ローズさん。NPBでは通算400本塁打を記録した唯一の外国人選手であり、巨人時代の2004年には落合博満さんに次ぐ史上2人目の両リーグでの本塁打王を獲得しています。また、外国人選手による4度の本塁打王獲得は史上初となるなど、NPB時代には数々の記録を樹立しています。14回の退場のうち、11回はストライクへの判定に対する抗議による退場です。外国人選手は日米のストライクゾーンの違いに戸惑い、審判の判定に不満をあらわにして退場するケースがよくあります。タフィー・ローズさんの場合、ストライクの判定に抗議して退場した11回はすべて違う審判員だったそうです。

プロ 野球 退場宣告ランキング2/マーティ・ブラウン(12回)

  • ポジション:外野手/三塁手/一塁手
  • 選手歴:(NPBのみ)
    広島東洋カープ (1992-1994)
  • 監督歴:
    広島東洋カープ (2006-2009)
    東北楽天ゴールデンイーグルス (2010)

監督として最多退場回数12回を誇るマーティ・ブラウンさん。広島時代に8回、楽天時代は1年間に4回の退場処分を受けています。マーティ・ブラウンさんの退場で有名なのが「ベース投げ」。200657日の中日戦で審判の判定に激怒し、一塁ベースを引っこ抜き内野に放り投げました。それ以降も足でホームベースに土をかけて帽子を叩きつけたり、ホームベースの近くに自分の靴と帽子を置き退場したことも。楽天監督時代の2010923日の西武戦では、退場宣告を受けた後に二塁ベースを投げようとしたが、固定されていたため投げれずそのまま立ち去っています。

プロ 野球 退場宣告ランキング3/金田正一(8回)

  • ポジション:投手
  • 選手歴:
    国鉄スワローズ (1950-1964)
    読売ジャイアンツ (1965-1969)
  • 監督歴:
    ロッテオリオンズ (1973-1978/1990-1991)

金田正一さんはNPB史上唯一の通算400勝投手で、このほかにも通算奪三振(4490)、通算完投(365)など数々のNPB記録を樹立。また、史上初の3年連続沢村栄治賞受賞などNPB史に残る名選手です。そんな金田さんは選手時代に2回、監督時代に6回の退場を経験。退場にはなりませんでしたが、1991519日の近鉄戦では内角攻めに激怒したジム・トレーバー選手の顔面にスパイクで蹴りを入れたこともありました。また、1990623日の西武戦では判定に納得いかず審判に足蹴りし、パ・リーグから罰金100万円と出場停止30日という重い処分を課されたこともありました。

プロ 野球 退場宣告ランキング3/落合博満(8回)

  • ポジション:一塁手/三塁手/二塁手
  • 選手歴:
    東芝府中
    ロッテオリオンズ(1979-1986
    中日ドラゴンズ(1987-1993
    読売ジャイアンツ(1994-1996
    日本ハムファイターズ(1997-1998
  • 監督歴:
    中日ドラゴンズ(2004- 2011

落合博満さんはロッテ時代に史上4人目かつNPB史上唯一となる3度の三冠王を達成し、NPB史上最高の右打者の1人と言われています。また監督時代には4度のリーグ優勝、1度の日本シリーズ制覇を達成。現在は野球解説者やタレント、YouTuber(【公式】落合博満のオレ流チャンネル)として活動しています。落合さんの場合、6回の退場のうち5回が規定の抗議時間5分を超える遅延行為によるもの。審判への暴言や暴行により退場する選手や監督が多い中、落合さんは違いました。退場宣告を受けた後、冷静な表情のままグラウンドを去ることも少なくありませんでした。

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プロ 野球 退場宣告ランキング5/藤本定義(7回)

  • ポジション:投手
  • 選手歴:
    大阪鉄道局吹田
  • 監督・コーチ歴:
    大阪鉄道局吹田
    東京鉄道局
    東京巨人軍 (1936-1942)
    パシフィック/太陽ロビンス (1946-1947)
    金星スターズ/大映スターズ (1948-1956)
    阪急ブレーブス (1957-1959)
    大阪タイガース/阪神タイガース (1960-1968)

藤本定義さんは東京巨人軍(現・読売ジャイアンツ)の初代監督。監督としての実働29年は現在も最長記録で、リーグ優勝を9回経験しています。そんな藤本さんですが、1967923日の大洋ホエールズ戦で試合放棄しています。当時阪神の監督だった藤本さんは審判の判定に納得がいかず、主審に掴みかかり猛抗議。しかし判定が覆らなかったため、「試合はやらせん!」と選手をロッカーへ引きあげさせてしまいました。この時に藤本さんは暴行で退場処分を受け、「プレーボールの状態で1分待ったが、阪神選手がグラウンドに入らなかったためゲームセットとする」と主審が阪神の試合放棄を宣告しました。

プロ 野球 退場宣告ランキング5/大沢啓二(7回)

  • ポジション:外野手
  • 選手歴:
    南海ホークス (1956-1964)
    東京オリオンズ (1965)
  • 監督・コーチ歴:
    東京オリオンズ/ロッテオリオンズ (1966-1972)
    日本ハムファイターズ (1976-1984/1993-1994)

タレントの大沢あかねさんの祖父で、TBS朝の情報番組「サンデーモーニング」のレギュラーコメンテーターとしても有名な大沢啓二さん。「大沢親分」という愛称でも親しまれていました。大沢さんの退場は全て監督時代のもので、2009年にマーティ・ブラウンさんに抜かれるまではプロ野球最多記録でした。大沢さんは相手チームの投手が危険球とされているビーンボールを投げたことに腹を立てその投手を殴って退場になったり、守備妨害を巡り塁審を突き飛ばし退場になるなどしています。

プロ 野球 退場宣告ランキング5/仰木彬(7回)

  • ポジション:二塁手
  • 選手歴:
  • 西鉄ライオンズ (1954-1967)
  • 監督・コーチ歴:
    西鉄ライオンズ (1966-1969)
    近鉄バファローズ (1970-1992)
    オリックス・ブルーウェーブ/オリックス・バファローズ (1994-2001/2005)

 

昭和30年代の西鉄ライオンズ黄金時代に正二塁手として活躍。監督としては特に1980~1990年代にかけて、野球史に残る「10.19」と呼ばれている名勝負や、阪神・淡路大震災後に合言葉「がんばろうKOBE」を掲げて快進撃を果たし、指揮を執ったチームを11年連続でAクラス入りさせたことでも有名です。そんな仰木さんですが、2005716日のロッテ戦で審判の判定に猛抗議し、シーズン2度目の退場処分を受けました。703ヶ月での退場処分はNPB最高齢記録でもありました。

プロ 野球 退場宣告ランキング5/アレックス・カブレラ(7回)

  • ポジション:一塁手
  • 選手歴:(NPBのみ)
    西武ライオンズ (2001-2007)
    オリックス・バファローズ (2008-2010)
    福岡ソフトバンクホークス (2011-2012)

タフィ・ローズさんとともにパ・リーグのシーズン本塁打数の歴代1位を誇るアレックス・カブレラさん。日本の他に、メキシコ、台湾、アメリカでプレー経験のある選手です。アレックス・カブレラさんは判定に対する抗議で球審に暴言を吐いて退場した他、時には乱闘にまで発展することもありました。

プロ 野球 退場宣告ランキング9/星野仙一(6回)

  • ポジション:投手
  • 選手歴:
    中日ドラゴンズ (1969-1982)
  • 監督・コーチ歴:
    中日ドラゴンズ (1981-1982/1987-1991/1996-2001)
    阪神タイガース (2002-2003)
    日本代表 (2007-2008)
    東北楽天ゴールデンイーグルス (2011-2014)

現役時代は中日ドラゴンズのエースとして活躍し、現役引退後は監督として1988年と1999年に中日を、2003年には阪神をそれぞれリーグ優勝させ、2013年には楽天を初のリーグ優勝と日本一に導きました。「燃える男」「闘将」とも呼ばれていた星野さんは、審判への暴行による退場で批判されたこともありましたが、選手の士気を高めるためやファンを盛り上げるために抗議することもあったようです。1990524日の巨人戦では危険球に抗議し、巨人ベンチからヤジが飛び激怒。この時は退場していませんが、制止する巨人・水野雄仁選手の帽子を吹き飛ばした場面がテレビの「珍プレー・好プレー特集」で何度も放送されています。

まとめ

今回は、プロ 野球 退場宣告ランキングをご紹介いたしました。試合に出場している選手、監督、コーチ、全ての人がルールを守り戦うのが一番の理想ではありますが、本気の戦いなだけに熱くなってしまい必要以上の言動で退場宣告となってしまうようですね。退場宣告は無いに越したことはありませんが、今後タフィー・ローズさんの14回を超える人が現れるのかは気になりますよね。2024年も日本プロ野球に注目ですね!