NPBではトップの成績だったのに…MLBの壁にぶつかった選手まとめ

多くのプロ野球選手にとっての憧れの舞台、メジャーリーグ。NPBで優秀な成績を残し、満を持してメジャー挑戦を果たした選手の中にも、その高い壁に阻まれた選手というのは多くいます。

今回はMLBの壁にぶつかった選手について紹介します。

秋山翔吾

まず最初に紹介するのは、現広島東洋カープの秋山翔吾選手です。西武ライオンズで2011年から2019年までの9年間全てで100試合以上出場、全試合出場も6度続けた秋山翔吾選手は、2015年にNPBでシーズン最多安打記録を更新する216安打を放ち、2017年から2019年までは二桁本塁打も記録。最多安打4回、首位打者1回、4度のベストナインに6度のゴールデングラブという輝かしい実績を持って2020年、メジャーリーグに挑戦しました。

シンシナティ・レッズと契約するも……

2019年オフ、海外FA権を行使して満を持してメジャーに挑戦、シンシナティ・レッズと3年総額2100万ドルで契約を結びました。デビューイヤーの2020年はコロナウイルスの影響で短縮シーズンになるなど、難しい調整を強いられ、年間60試合のうち54試合に出場したものの打率は.245止まり。2021年は故障にも苛まれながら年間88試合出場で打率.204と更に数字を落とし、2022年はシーズン途中での移籍もありながらメジャー出場も叶わず、6月27日に広島東葉カープと契約。秋山翔吾 メジャー挑戦は終わり、日本の野球ファンは「秋山ですらメジャーには通じないのか」とその壁の高さを改めて思い知らされました。

秋山翔吾がレッズで活躍できなかった3つのカギ。MLBの流れが変化、逆風をモロに受けてしまった | 福島良一 | MLB | 野球 | web Sportiva (shueisha.co.jp)

有原航平

続いて紹介するのは、現福岡ソフトバンクホークスの有原航平選手。北海道日本ハムファイターズでデビューイヤーの2015年から2020年まで6年にわたって毎年16試合以上に先発、三度の二桁勝利を記録し2019年には24先発15勝8敗防御率2.46で最多勝のタイトルを獲得しました。2020年オフにポスティングシステムを利用してメジャーリーグに挑戦、テキサス・レンジャーズと2年総額620万ドルの契約を結びましたよ。

日本とメジャーの壁の大きさが顕著に

しかし、メジャーリーグでの登板は2021年に10試合10先発、2022年に5試合4先発のわずか15試合に終わります。成績もついてこず、2021年は2勝4敗防御率6.64、2022年は1勝3敗防御率9.45という数字に。2023年は福岡ソフトバンクホークスで17試合に先発し、10勝5敗防御率2.31とチームで最も頼れるスターターだったことから、有原航平選手の成績に日本のプロ野球とメジャーリーグの壁の大きさが顕著に現れたと言えるでしょう。

筒香嘉智

続いて紹介するのは、筒香嘉智選手です。横浜(DeNA)ベイスターズで2010年から2019年までプレー、2016年に年間44本塁打、110打点を記録し二冠王に輝き、2017年のWBCでは日本の4番を務めた日本球界を代表するアーチストの一人でした。2019年オフにポスティングシステムを利用してメジャーリーグに挑戦、タンパベイ・レイズと2年総額1200万ドルで契約しましたよ。

夢はまだ途中

筒香嘉智選手もまた、メジャーデビューイヤーはコロナのシーズンで、年間60試合中54試合に出場。本塁打は8本放ちましたが打率は.197と厳しいものがありました。2021年は更に低調な成績で、シーズン途中にマイナー契約となりピッツバーグ・パイレーツへと移籍。そちらでは2021年は43試合出場で打率.268、8本塁打、25打点を記録したものの、翌年からはやはり厳しい成績に。筒香嘉智 現在はなかなかメジャーでのプレーが叶わないものの、独立リーグやマイナーリーグでプレーを続けており、挑戦は今もまだ続いています。

井川慶

最後に紹介するのは、井川慶選手です。阪神タイガースで1999年から2006年までプレー、2002年から2006年までは5年連続で二桁勝利を記録し、特に2003年は29先発20勝5敗8完投2完封防御率2.80という数字を残しました。最多奪三振のタイトルもキャリアで三度獲得、まさしく阪神タイガースのエースでしたよ。2006年オフにポスティングシステムを利用してメジャーリーグに挑戦、ニューヨーク・ヤンキースと5年2000万ドルで契約しました。

想像もしていなかった厳しい現実

メジャー挑戦一年目の2007年シーズンは、14試合登板12先発で2勝3敗防御率6.25という低調な成績に終わり、翌2008年はなんとたった2度の登板1度の先発、投げたイニングは僅か4.0イニングでしたが、その間にも6失点を許してしまいました。井川慶選手のメジャーでの登板は、同年が最後。その後2011年までマイナーリーグでプレーする中で、好投する期間もありましたがメジャーからは呼ばれることなく、その挑戦を終えました。

最後に

今回はメジャーリーグの高い壁にぶつかった選手について紹介しました。

近年はメジャーリーグで活躍を見せる日本人選手も多くいますが、一方で日本では彼らにも劣らない成績を残しながら、メジャーリーグでは活躍できなかった選手もまた多数います。実力以外にも、様々な要因で結果が残せるかどうかが決まるということなのでしょう。